狂気の文学作品についての覚書|おかしいは作れる
お勧めの狂った文学作品を募集している。或いはお勧めの文学同人作家。
随分長いこと「気の狂った本ないかな~」と探し求めているが、なかなかピンと来る作品が見当たらない。私が本を選ぶ基準については数日前の覚書を参照。
本屋に行き、まず表紙を見て、いい狂気じゃんと思う。帯の煽り文を見て、いい狂気じゃんと思う。手に取って、適当なページを開いてみる。オフィスで男女の会社員が営業利益について語っている。1枚だけページを捲る。まだ営業利益について語るページが続いている。紙面から現実が溢れてくる。我々が実在している現実へ本の中の現実が染み出してくる。2種類の現実に挟まれる。短時間に高濃度の現実を摂取しすぎて具合が悪くなる。1回休み。
どこを開いても一分の隙もなく狂気だらけな本が読みたい。安息のページが存在しない本が欲しい。全部読み終わってどっと疲弊して最後のページを捲り終えたら何故かゴキブリの写真が(あたかも本に挟まって潰れているような具合に)ドーンと載っててア゛~~~~!!!って言いながら本ごとぶん投げるような本が欲しい。それはやりすぎとしてもふと開いたページに「ゴスロリの美少女が死体の爪を剥いでむしゃむしゃ食べ始めるシーン」とか「和服の大正美人が日本武道館で1万匹超の三毛猫を前にギター掻き鳴らしてシャウトしてるシーン」とか「セーラー服の美少女がたった1人バスで2時間揺られている間ずっと小魚を大袋からポリポリポリポリ食べており終点まで残り10分程度というところでバスの運転手の頭部がサンマに置き換わっていて美少女がおもむろにリュックから七輪を取り出してバスの中で運転手の頭部を焼き始めると『お客さんバスの中で火を使われるのは困りますよ』って首のない運転手が言って美少女が『次から気をつけます』って言いながら持参した大根をおろしてサンマに乗せてポン酢かけて食ってるシーン」とかそんなんがいっぱいあると嬉しい。たとえ最終的に読者も含めて全員が狂気に飲み込まれるとしても、途中でフツーの会話をしたりフツーに仕事したりフツーに学校行ったりしてるシーンが多いと嫌。自分でも無茶苦茶言っていると思う。でも最初から最後までフルスロットルでぶっ飛ばしてほしい。それなら詩集を買えやって言われそう。実際私が求めている文章は小説よりも詩の方に近いものがあると思う。ところで詩でごはん食べてる人って国内にどのくらいいるのだろう。そもそも――無礼は承知の上だが――詩でごはんって食べられるのだろうか。小学校の国語や道徳の教科書に載っていて私のようなボンクラでも名前を知ってるような人たちなら食べていけるんだろうか。詩を書いていない時は何をしているんだろう。うーん。今回調べるのは止めておく。
ここまで私の無茶苦茶な主張に目を通してくれてありがとう。一応ちゃんと理解してはいる、そういうの商業じゃ無理。まず無理。個人誌で探すしかない。文学系同人誌って一体どこで買えるのだろう。文学フリマ?
サンマが食べたいなー。