珈琲三杯|思索のための思索

限界フリーターが毎日の思索を書き綴る。手帖の代わり、或いはゴミ箱。

歳を取ったイモとこれからのイモの在り方についての覚書|「ただ歳上であるというだけの理由で」

今週のお題「いも」

 

日本三大いも 1位:青木昆陽 2位:井戸平左衛門 3位:

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?-? 飛鳥(あすか)時代の遣隋使(けんずいし)。
推古天皇15年(607)聖徳太子の命により「天子,書を日没する処の天子に致す」という国書をもって隋(中国)に派遣され,16年隋使の裴世清(はい-せいせい)をともなって帰国。隋の返書の尊大さをあやぶんでか,帰国途中返書をうしなったとして提出しなかった。同年僧旻(みん),高向玄理(たかむこの-くろまろ),南淵請安(みなぶちの-しょうあん)ら留学生,学問僧とともにふたたび隋にむかい,17年帰国した。隋では蘇因高(そ-いんこう)とよばれた。

『デジタル版 日本人名大辞典+Plus』

 *画像はウィキメディア・コモンズより

 

きのこる先生(秋の味覚)

未来ある若いイモ諸君には誠に申し訳ないが、現代日本においてイモという性分に生まれついてしまったからには、死に物狂いで地上を目指して努力するか、或いはイモの道をくれぐれも決して寸分も逸れぬよう地中を突っ走る以外に、ロクな道は残されていないと思う。残酷なことに。これは先輩イモとしての所感である。中途半端なイモが1番駄目だ。光に憧れて地中で卑屈になるイモ、これが1番危険なイモだ。私は人生の節目節目で地上に這い上がろうとして、そう、ちっぽけな希望と無限大の身の程知らずで編み上げた蔓にしがみつき、中途半端に地上に這い上がろうとして、何度も失敗した。今となってはあの懸命な努力全てが(努力全てが!)、激しい羞恥へと変貌して度々私を苛むのだ。あの努力全ては羞恥だった。 最早全てが羞恥になった!・・・・・・・・・・・・ お前はイモという性分に生まれついてしまった。親を恨むことなかれ。先祖を恨むことなかれ。幸いにも、お前の棲む地中は豊かだ。土は柔らかく、香ばしく、潤っている。イモの両端が尖っているのは、地中を掘り道を作って進むためだ。地上の道は輝く者たちに譲るがいい。地中の道は貴殿らが歩むがいい!遅れるな!さもなくば、貴殿も近い将来はてなブログでクソ寒ポエムを垂れ流す羽目になるぞ!

(訳:現代日本陰キャがこの先生きのこるには)

 

1999年生まれと2000年生まれが非常に多いフレッシュな職場です

どうも、暗いイモです。「一体何故自分は陰キャに生まれてしまったのか」という激しい嘆きで人生と自尊心を崩壊させるには、私も歳を取りすぎました。 いえ、1度は既に崩壊したのかもしれません。しかし、崩壊したそれをどうにかしようとか、或いは例の嘆きにまで再び立ち戻ろうとするには、私も歳を取りすぎたのです。つまるところ、陰キャであることが大して意味を成さない」歳になってしまいました。どういうことかと言いますと、歳を取るということは、当たり前ですが、周囲に歳下がどんどん増えていくということです。で、周囲に歳下がどんどん増えてきたことで、「ただ歳上であるというだけの理由でそれなりに丁寧な扱いを受ける」ようになったわけです。こうなると、陽キャだろうが陰キャだろうが関係ありません。私は大学生や20そこらのフリーターの若い子たちに囲まれて、私が「ただ歳上であるというだけの理由で」、それなりに丁寧な扱いを受けています。彼らはとても口が達者で面白い若者ですが、私にはトーク力が無いので、面白いことはさっぱり言えません。けれども、私が「ただ歳上であるというだけの理由で」、面と向かって「お前つまんねえな」とは言われません。私が何かウケを狙って滑ったことを自覚して冷や汗を垂らしているときも、ニコッと可愛い笑顔を向けてくれるのです。こうなると、私は勝ち組なのです。

 

自戒するイモ

今私が気をつけるべきなのは、私が「ただ歳上であるというだけの理由で」、ということを常に忘れないことです。彼らが返してくれる可愛い笑顔に、甘えすぎないことです。安堵しすぎないことです。満たされすぎないことです。彼らを苦笑いさせることは1番いけません。私が自分の年齢や、大学を中退したことや、いい歳こいてフリーターであることをネタにして自虐することは、最も愚かなことだと思っています。そうしたネタは彼らから簡単に小さな笑いと大きなリアクションを引き出すことが出来ます。しかしよく見てごらんなさい。彼らの笑いは本当に心からの笑いでしょうか。いいえ、息の詰まるような苦笑いです。彼らのリアクションは心からのリアクションでしょうか。いいえ、それは困惑に満ち溢れています。若い頃に生粋の陰キャだったヤツが、歳を取って、周りがみんな歳下になって、自分が恐れるような同世代の陽キャもいなくなって、「ただ歳上であるというだけの理由で」、ちょっといい気になって、しょうもない冗談をカマして無責任に垂れ流した困惑の中からあわよくば笑いのみを自分の糧として掬い取ろうとしていることなんて、彼らにとっては丸分かりです。私がやるべきことは、「ただ歳上であるというだけの理由で」という言葉を、頭の中で絶えず反復し続けることです。

 

若い頃のトーク力で人生ほぼ決まるのやめろ

ええと、そんで、未来ある若いイモ諸君には、10年後や20年後、こんなクソ寒説教ポエムを垂れ流すような人になって欲しくないわけだな。「イモは地上に顔出せないならとことんイモの道を突き進め」と無責任に言ったが、そのやり方はさっぱり分からない。でも、数年前に比べたらイモをイモとして売り込める場ってのは増えたと思う。私は陽キャグループの仲間入りがしたくて無理にちょっと明るく振舞ったりしていた時期もあったけれど、結局1度たりとも陽キャグループには入れなかった。「面白いトークが出来る面白い人が学校でも会社でも得をする」⇔「面白いトークが出来ない面白くない人間から学校でも会社でも苦労する」みたいなの、どこに文句言ってもどうしようもないから割り切るしかないけど、でもスッパリサッパリは割り切れないでしょう。いや待て待て、面白いトーク如きで人生左右されてたまるか、と。自分は面白いトークはからっきしだけど、こんなことも出来るし、あんなことも出来るし、あっそうだ!インターネットでは自分で言うのもなんだけど面白いこと書いてて、Twitterでしょっちゅうバズってるし、インスタのフォロワーも結構いて、ニコニコに上げた動画もそこそこ伸びてるんだぞ!そうか、凄いな。けど、今のところはまだ、「インターネット上に面白いことを書ける」じゃ駄目なんだ。「現実で面白いことを言える」じゃなきゃあ、 まだ・・ 、駄目なんだ。 まだ・・ 。これから変わるかもしれないけど。「お前インターネットでめっちゃ書くやん!そんだけ言えるなら陽キャやな!可愛い素人Vtuber紹介したるわ!」みたいな時代も、いつか来るかもしれないし。

 

そういえばだいぶ前にもイモについて書いていた気がする。

shirokuro-044.hatenablog.jp

この記事もドンキで40円で投げ売りされてたポテチ食いながら書いた。

 

持て余した小野妹子について

テーマが「いも」ってことで1番に思い浮かんだのが小野妹子で、小野妹子について何か書こうと思ってたけど、小野妹子に対する造詣が深くないことに気づいて止めたので、結果として小野妹子を持て余すことになりました。小野妹子を持て余してる人ってあんまりいないと思います。

 

 

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