珈琲三杯|思索のための思索

限界フリーターが毎日の思索を書き綴る。手帖の代わり、或いはゴミ箱。

綺麗な人生のための綺麗な生活のための綺麗なお部屋についての覚書|守るに値する生活の不在

底辺の生活はぶん投げるもの

生活をぶん投げないことは難しいなあ。守るに値する生活を組み立てることは難しいなあ。生活をぶん投げたくなるとき、それはどちゃくそ疲れているのに身の回りがとっ散らかっているとき。アラーム通りに起きられない日が何日も続いたとき。読書が捗らないとき。カロリーを摂り過ぎたとき。排水口が詰まり気味なとき。急いでる時に限って探し物が見つからないとき。毛布がベッドからずり落ちていたとき。ふと顔を上げたらラックの引き出しが開けっ放しでそこから中身が飛び出ていたとき。あーヤダヤダ。私の生活のどこかを無作為に切り取ってゴミの日に出しても私には一切支障が無さそうなところがヤダ。生活の中に、自らの腹を痛めて産んだ我が子のような部分が欲しい。片腹痛い生活が欲しいわけではない。

 

パンの好きなところ 1位:洗い物をしなくていい 2位:ゴミが少ない 3位:すぐに食べられる

綺麗好きな性分ではないので、部屋の中や水回りがちょっと汚れているくらいならわりと許せる。けれども生活が汚いのはなんだか許せない。この「生活が汚い」というのは自分でもよく分からんのだが、ざっくり言うと、暮らしの中の上手くやればイケてるはずの部分が全然イケてないことだ。例えば「自室でロールパンを食べながらコーヒーを飲む」という行為。上手くやりさえすれば、きっとイケてると思う。片付いた部屋の真ん中で、シンプルな食器にロールパンを1つか2つ乗せて、そのすぐ隣で丁寧にコーヒーを淹れるというただそれだけで。それが現実ではどうかというと、散らかったベッドに寝っ転がってペットボトルの水をわく子(タイガーの電気ケトル)にどぽどぽ入れてお湯を沸かしている間にパンの袋を開けて手を突っ込んでムシャムシャ食って食い終わった頃にお湯が沸くからコーヒーの粉が入った瓶を左手で引っつかんでフィルターぱさー粉どばーお湯じゃぱーして顔だけ上げて一気に飲み干してまたベッドに突っ伏す。どちらもロールパンを食べてコーヒーを飲んだということに変わりはないのに、どうしよう、守りたくない、この現実。

 

モノは少ないはずなのに慎ましさの欠片もないのはなんで

質素な生活と粗末な生活の違いは一体どこから来るのか。なぜ似たような環境と似たような習慣でもって似たような生活をしている人々の間にも、「質素」と「粗末」という違いが生じてくるのか。性格の違いと言ってしまえばそれまでなのだが、質素な生活をしている人は「少なさ」に対して胸を張れる人で、粗末な生活をしている人は「少なさ」に対して胸を張れない人だとか、そんなところだろう。まあぶっちゃけ手持ちが多かろうが少なかろうが、自分の生活に胸を張れる人もいれば張れない人もいる。じゃあ自分の生活に胸を張れる人は、初めから胸を張れる生活をやっていたのか?それとも生活しているうちに、自分の生活に胸を張れるようになったのか?そういえば昔、こんな記事を書いていた。

shirokuro-044.hatenablog.jp

書き出しは、「余裕」が先か「丁寧な暮らし」が先かという疑問についてである。今回の記事も似たような話題だな。それはさておき、初めから胸を張れる生活に取り掛かれて、且つそれを維持出来る人はすごい。もしくは、胸を張れる生活を少しずつ構築していける人はすごい。何かを続けること、それに何かを変えることは、なによりも難しい。私の生活はどんどん汚くなるか、最初から汚い。ふとしたきっかけで今の生活への愛着がこれまで以上に薄くなる。ただでさえ汚い今の生活をぶん投げて、さらにワンランク下の汚い生活に飛び込む準備がいつでも出来ている。時は満ちた、堕落の国は近づいた。

 

「生活に自信があること」は自己肯定感に直結しているので

守るに値する生活、イケてる生活、胸を張れる生活、(良い意味で)質素な生活、そういうものへの憧れはいつも溢れてやまないのに、面倒くさがりな性分がいつも邪魔をする。丸三日くらいかけて大掃除して、要らないものは業者に引き取ってもらって、金に糸目は付けず必要な家具は全て揃えて、モノの置き場まできちっと決めて、非の打ち所がない完璧な部屋が仕上がったなら、気持ちが引き締まって、そこから私の新たな生活が始まるかもしれないのに。ウウ。なんて面倒くさいんだ。それとも、こうやっていつも形から入ろうとするのが駄目なのか。でもこんな汚い生活、汚い部屋のまま、意識だけ綺麗なところに持っていくなんて出来そうもない。私の中では、綺麗な人生は綺麗な生活から、綺麗な生活は綺麗な部屋からと相場が決まっているんだ。綺麗な部屋がないとどうしようもないんだ。ハア。猫が飼えるマンションに引っ越してえなあ。

 

 

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