食べてみたわけではない覚書|ただ食べただけ
特別症候群
自分がずっしり抱えているなにかを特別なものだと思っている人に向かって、「わりかし誰でもそんな感じだと思いますよ」などと言おうものなら夜道で、いや白昼堂々と背後から、いや真正面から刺されるかもしれない。本人が特別なものだと思っているのなら、それで周囲が特に迷惑を被るわけでもないのなら、そう思わせておいた方がいい。自分が特別な1%だと思っている人に向かって、「最新の研究によるとあなたのそれは約68%の人に当てはまるらしいですよ」などと現実を突きつける必要はない。68%ってなんかこう「別に自分は特別でもなんでもないんだな」と実感させられる生々しい数字、って感じがして好きだ。70%を超えると逆に多数派としての安心感が出てきてしまうと思う。60%を切ると今度は「特別じゃない感」が薄れてしまうと思う。多数といえば確かに多数なのだが、かといって圧倒的多数!!!というわけでもないこの絶妙な数字が、人間にぜんぜん優しくなくて、好き。
やめやめこんな話題やめやめ今からこのエントリーは最近食べたおいしいものについての記事にしよう
最近食べたおいしいもの!!!
①セブンイレブン 3種チーズのもっちりブレッド
3種チーズのもっちりブレッド|セブン‐イレブン~近くて便利~
チーズ!!!すごい!!!うまい!!!やすい!!!
②サンライス ハロウィンチョコレートスナック
サンライス ハロウィンチョコレートスナック 208g - カルディコーヒーファーム オンラインストア
口の中がパチパチする!!!すごい!!!濃厚チョコ!!!サクサク!!!
③ファミリーマート ごま油香るやわらか穂先メンマ
メンマ!!!
ここらで敢えて食べてみないレビューとかどう?
最近つくづく思うのだが、「食べてみた」系のレビュー記事、いくらなんでも増えすぎじゃないか。これも世の需要なのかしら。公式の商品情報を知りたいと思っても、検索に引っかかるのは同じようなテンションと似たり寄ったりの文体で書かれた食べてみた系レビュー記事ばかり。そこで取り上げられている商品は特別珍しい食べ物でも高級な食べ物でもなんでもなくて、そこらのコンビニやスーパーで誰でも気軽に買えるような代物なのに、あちらこちらで我も我もと競うように買って食べてレビューしてるの、ちょっと微笑ましい。
現代社会の身近なところで手に入る食べ物は基本的においしいように出来ているから別に間違ってはいない
私がここでレビューと言っているのは、個人が「こんな商品を買いました、これが写真です、食べました、おいしかったです」と記しているような「感想」ではなく、「【コスパ抜群】●●の××食べてみた!大手商品と比べて味の違いはある?気になるカロリーは?どこで買える?」の如き、まさしく『レビュー』な記事のことである。だいたいこういうのってアフィリエイトだったり、ライターがお金貰って書いてるんでしょうけど、どこもかしこも食べてみた記事で溢れかえっているあたり、やっぱり需要があるのかなあ。食べてみたレビュー記事がいまいち面白くないと感じる理由は、どの記事も結局行き着く先が「おいしかった!みんなも見かけたら是非一度試してみて!」以外の何処でもないからに尽きると思うんだよな。記事を書く前どころかその商品を食べる前から既に記事の終着点が決まっているというか。もちろん全部が全部そうとは言わないけれど。とはいえ、なんだかんだあれらのレビューも、ちゃんと自分で実食してるだけエライんだよなあ。
とかなんとか言いつつ当ブログにも一応食レポ的な記事があるのじゃ
やばい 5ヶ月書いてない
シンプルな味付けで
ここまで「食べてみた」系レビューをけちょんけちょんに言ったが、その一方で個人のブログに綴られた「感想」はなかなかに好きだ。それが素朴であればあるほど。飾らなければ飾らないほど。シンプルにひと言ふた言だけ感想を添えたものとか、おいしさのあまり語彙力を喪失しているものとか、そういうのが好きだ。人の「食べてみた」なんて本来こんなかんじだよね、としみじみ感じられる点において。「感想」の持つあどけない雰囲気を残したままで実食レビューを書けるような人、素朴なレビューを書くのが上手い人が増えてくれたらいいなあと思う。
コーヒー好きなくせになんでコーヒーの感想とか書かないの?
コーヒーは好きですがむずかしくてよく分からないからです