隣の芝生は青いし隣の花は赤いし他人の飯は白いし他人が食ってるものはだいたい美味い覚書｜他人が食ってるピザを横取りして食ったところでそれはただの「自分が食ってるピザ」なんだよな

今場所欠場不可避

どうも。出勤10分前になんの前触れもなく突然左膝を壊した白黒れむです。白黒ははぐろって読みます。あれは膝を壊したというより膝が勝手に壊れたと言った方が正しいですね。なんにもしてないのに膝が勝手に壊れたんです。じゃあ仕方ないね。私は悪くない。あのあと結局どうなったかといいますと、家を出る時間が無情にもやってきて、なんとか椅子から立ち上がり壁伝いにヨタヨタ玄関まで歩いて靴を履き、転んで膝を擦りむいた小学生みたいな歩き方でバイト先のコンビニまで行く途中、地面の凹凸に躓いてつんのめり結果として自分で自分の左膝にトドメを刺すこととなりました。躓いたときは「ゐ゛゛゛」みたいな声が出ましたよね。

shirokuro-044.hatenablog.jp

来場所絶望不可避

出勤してからは左足をズルズル引きずりながら洗い物だのレジだのして、3時間くらい経ったところで痛みが完全に引いていることに気づいて内心大喜びして、揚げ物ケースの正面ガラスを拭くためにしゃがんだら案の定というかお約束というか激痛が左膝に凱旋パレード、そのあとまた左足をズルズル引きずりながら作業して、膝が曲げられないものだからコンテナやダンボールで納品された商品を抱えたり下の方の棚に陳列するときに腰にめちゃくちゃ負荷がかかって、最終的に脇腹と腰と背中の痛みがオプションで付きました。

動かなくてよいという選択肢は？？？

結局、「身体が満足に動くうちにバリバリ動いて稼いでおく派」と「身体を長持ちさせることを最優先に動きをセーブして細く長く稼ぐ派」、どっちが賢いんでしょう。私は特に深く考えずに「身体が動くうちにバリバリ動いて金を蓄えて目標金額まで到達したら動きをセーブしよう」と考えていたけれど、バリバリ動いている途中の段階で身体が動かなくなるリスクについては全く考えていなかったな。一応言っておくと、なにも身体が動くうちにバリバリ動いて金を蓄える計画が頓挫しそうなほど膝がヤバイわけではないです。今も普通に歩けてますし。あまりにも支障が出るようなら病院行きます。で、冒頭の問いについてなんですけど、私の性質上、どちらを選ぼうとも選ばなかった方の選択肢ばかり賛美しては最終的に後悔するに違いないので、どちらでもいいことにしましょう。前者を選んで失敗したら「やっぱりもっと身体を大事にすべきだった」と後悔するに決まってるし、後者を選んで失敗したら「やっぱりもっと若い頃に稼いでおくんだった」と後悔するに決まってるし、前者を選んで成功しても、後者を選んで成功しても、やっぱり何かしらのほろ苦い感情を漏らすに決まっているのだ。

「あのとき魚を選んでいたなら」の方が「あのとき魚を選んだなら」に比べてしっくり来るしより後悔が滲み出てる感じがするんだけどこの場合の「いた」について誰か文法的にうまく説明してほしい

後悔ってのも所詮、人間が持っている激しい欲求のうちの一種ですからね。選ばなかった選択肢に対する激しい欲求。もっと言えば、ひとつしか選べない物事に対して先にひとつ、後にひとつ、合わせてふたつ選ぼうとする欲深さのことなんじゃないでしょうか。肉か魚かどちらかしか選べないと言われた。肉を選んだ。ぜんぜん美味しくなかった。魚を選んだ他の人は美味しいと言っていた。やっぱり魚にすればよかった。魚を選べばよかった。もしもあのとき魚を選んだなら、美味しい食事にありつけたのに。現実でひとつ、空想でひとつ、合わせてふたつ。人はしばしばそれを後悔と呼びます。現実でふたつ選ぶことは強欲、空想でふたつ選ぶことは逡巡なんて名前がついてますね。人間の欲深さには色々種類があるんですねえ。あまりにも強引が過ぎますかね？でも現実で肉を選んでおいてあとから魚を選んだ自分を空想するってことは、実質二度選んでいるようなものでしょ。そういうことにしといてください。後悔は、自分ひとりがそれを舐めしゃぶっているうちは無害です。問題なのは、他人の口に自分の舐めさしを強引にねじ込もうとすることです。

自説の穴を懸命に補足したり擁護している時間ほど虚しいものもないな

ただ、反対に魚を選んだ人が、肉を選んだ人たちがまずいまずいと言っているのを見て、「もしあのとき自分が肉を選んだとしら……ゾゾ～ッ」と考える場合は後悔とは呼べないな。逆後悔？空想した方が後悔するの。先の例は現実が悲しい方、空想が愉しい方だったけど、こっちは現実が愉しい方で、空想が悲しい方。マア、どちらも「後悔」と名のつく役ということで、ここはひとつ。