人類のハッピーとハッピーパウダーについての覚書｜(ハッピーターンの粉のことです)

この人また多方面に喧嘩売ってる

その人がその瞬間に「私は救われている」と感じてさえいれば、その瞬間その人が燃え盛る竃の中で丸焼きにされていたとしてもそれはまごう事なき救いなのだろうし、地球上の生きとし生けるものがその瞬間にみな「私は救われている」と感じてさえいれば、その瞬間彼らが燃え盛る地球の上で丸焼きにされていたとしてもそれはまごう事なき救いなのだろう。「私は救われている」という個々人の感覚以外に、人を救えるものがこの世にあるんだろうか。めちゃくちゃ苦しんでいる人に向かって「安心しなさい、あなたは救われています」と呼びかけたところで、もしもその人の耳が通っていなかったなら、一体何になりましょう。めちゃくちゃ幸せを感じている人に向かって「愚か者め、お前はこの先一生救われることはないだろう」と紙に書いて渡したところで、もしもその人の目が開けていなかったなら、一体何になりましょう。だから極端な話、空から地球全土に向かってハッピーパウダー(ハッピーターンの粉のことです)を振りかけてしまえば、それだけで万民の救済は完了してしまうのです。やったぜ。

ダイナモ感覚

今の技術を用いれば、それは至ってカンタンなのだろう。今この瞬間世界中の人間にハッピーを感じさせることくらい、人間が本気で本気を出せば、朝飯前なのだろう。各国のエライ人たちが難しい顔突き合わせて会議するよりも、世界中の敬虔な民が四六時中神にお祈りするよりも、よっぽどカンタンだと思う。ハッピーパウダー(ハッピーターンの粉のことです)をこう、空からパーッて、すればいいだけだから。それさえすれば世界平和は訪れるし神の国は到来するし弥勒菩薩は降臨するし地上には巨大なストリッパー工場とビール火山が大盤振る舞いされてなんかこう、「人類の物語、完」って感じになるだろうね。だからこそ、ハッピーパウダー(ハッピーターンの粉のことです)を空からパーッてするのはダメなんでしょうね。人類の物語がそう簡単に完結してしまったら困るから。え？人類の物語が完結したら誰が困るのかって？そりゃあ……

しょうもナス

真顔でなんてこと言うの白黒はぐろちゃんという感じだが、そう、私は至って真顔である。思わず真顔になるくらいしょうもない話だと我ながら思っている。上空から地上に向かってハッピーパウダー(ハッピーターンの粉のことです)を振りかければ人類みんなハッピーになるじゃんという架空の話がしょうもないと思っているのもそうだし、そのようにして手段さえ選ばなければいくらでも容易にハッピーになり得る人間が、遠回りに遠回りを重ねて清く正しく美しい・・・・・・・・ハッピーを獲得しようと躍起になり、そのために無数の人間がアンハッピーになってきたしなっているしこれからもなるという現実の話もしょうもないと思っている。

そういえばハッピーターンってもう15年くらい食ってないな

学識ある人々を片っ端から捕まえて、上空からハッピーパウダー(ハッピーターンの粉のことです)を振りかけて人類みんなをハッピーにしてはダメなんですかと質問したら、大方ダメですと返ってくるだろう。学識ない人々に向かって同じ質問をしても、大方ダメですと返ってくるだろう。何故と理由を聞くと、そりゃハッピーパウダー(ハッピーターンの粉のことです)は(おいしいから)中毒性があって、(食べすぎると)身体に悪い上、(あまりのおいしさに)正気を保てなくなって、(血圧や血糖値が)おかしくなってしまうだろうし、(生活習慣病に罹るのは)本末転倒だからと言われるだろう。まったくもってそのとおりである。こんなん小学生でも分かる。じゃあなんでハッピーパウダー(ハッピーターンの粉のことです)なんてものがこの世に存在しているかって、そりゃハッピーターンを作るためですよ。

人類はハッピーになるべきだがそう簡単にハッピーになるべきではないという論

ハッピーになるためには決して近道をしてはならず、汗水垂らし、血を吐き、生贄を捧げたり、争いをしたり、とにかく人の汗と血と生命を代償に差し出さねばならないと人々が信じるようになってから、果たして何年が経過したのだろう。なんかもうそろそろ近道をすることが許されてもいいと思うんですよね。もうちょっと手軽にハッピーを手に入れる方法が考案されてもいいと思うんですよね。というか、今考えました。人類全員が手軽にハッピーを手に入れる方法。それはハッピーパウダー(ハッピーターンの粉のことです)を人類全員がキメる……ことでは断じてなく・・・・・、余計な汗水を垂らさず、血を吐かず、生贄を捧げず、争いをしないことだと思います。おやおや、人類が良かれと思って何千年もやっていた遠回りは、真の意味での遠回りだったのでしょうか？それなら人類も救われませんね。

この作品はフィクションです的なアレのついでにもう一度多方面に喧嘩を売ってこの記事はおしまいです

この記事で述べているハッピーパウダーとは、繰り返し括弧内で注記しているように、甘じょっぱくてクセになるみんな大好きなハッピーターンの粉のことであり、「ひょっとしてひょっとすると人類が幸せになるために必要なことはこれまで人類が幸せになるために必要だと考え続けてきた重苦しい手続きの一切を放棄することなんじゃあなかろうか」という意味の回りくどい譬たとえであり、この記事に犯罪行為を助長する意図は一切ありません。かのイエス・キリストも民草に向かって話をするときは譬えを用いろ的なことを言っています。万が一にもこの記事を読んで、こいつは人類総シャブ中計画に同意している極悪人だと憤慨するような人がいたなら、あなたのような人こそまさに今この瞬間ハッピーになるべき人間なのです。おいしいお菓子とおいしい飲み物を用意して、差し当たり今この瞬間だけでもハッピーになってください。温かいお風呂とお布団を用意して、差し当たり今晩だけでもハッピーになってください。ついでに言うと、この画像の下についている謎の読者になるハッピーボタンを押せば、その場ですぐ読者ハッピーになることができます。あっ、既に読者ハッピーな人は押さないでください。読者登録ハッピーが解除されてしまいますからね。