珈琲三杯|思索のための思索

限界フリーターが毎日の思索を書き綴る。手帖の代わり、或いはゴミ箱。

東京油組総本店油そば たまごタレ付についての覚書|これはカップ麺のレビュー記事です

ファミマ限定のカップ麺東京油組総本店油そば たまごタレ付っての食べてみたんだけどさあ

なにもわからん なにも

cupmen-review.com

 

霞しか持ってねえ

一周回ってなにもわからん。食ったら分かるがなにもわからん。なにもわからんということが分かる。なにもわからんということしか分からない。アア。どうしてこの世には人の欲求を掻き立てたり人に執着を起こさせるものがこれほどたくさん存在するのかしら。たったひとつのそれしかないなにかだけではだめだったのかしら。たったひとつのそれしかないなにかに頼りきりで生きていくのではだめだったのかしら。霞を纏い、霞を喰らい、霞の中に住まっているのではだめだったのかしら。霞で顔を洗い、霞で髪を梳り、霞を身体に巻きつけているのではだめだったのかしら。霞を茹で、霞を沸かし、霞を啜っているのではだめだったのかしら。霞で雨を凌ぎ、霞で暖を取り、霞に包まっているのではだめだったのかしら。どうして人は人の欲求を掻き立てたり人に執着を起こさせるものをこれほどたくさん作り出してきたのかしら。どうして人は他人の欲求や執着に依らなくては生きていくことさえ出来ないのかしら。わからん。なにも。

 

おいしかったんだね

ウン

 

せっかく彼らが黙っているのに人間自らそれをやっちゃうんだから

自分の身の回りにあるモノのひとつひとつに話しかけて、「きみは一体何のために生まれてきたの?」と訊いたなら、彼らは口を揃えて「それは人間の方がよく知っているだろう、俺たちは人間に作られただけなんだから」と答えるだろう。身の回りにあるモノたちはいつも、自分たちが親から生まれてきた存在ではなく人間の手で作られた存在であることを最初から知っているような、そんな顔つきをしている。彼らはいつも利口そうな顔つきをしている。彼らはいつも賢者のような顔つきをしている。彼らはいつも思慮深そうな顔つきをしている。そんな顔つきをして、ただただ黙っている。彼らはまた、このようなことも知っている。もしもモノたる自分たちが人間に向かって口を開き、自分は便利ですよだの自分はあなたを楽しませることが出来ますよだの自分を持っているとステータスになりますよだのと銘々好き勝手にアピールすることが許されていたならば、人間は渇愛に狂わされてひとり残らず滅亡してしまっただろう、と。だから、彼らはいつも黙っている。

 

話は油そばに戻りますけども

麺が若干ラ王に似ている。よく見たらこの油そばも製造者日清食品だったわ。そりゃ似とるわけだよ。あいつらを買ってきて、お湯を注いで、こう……敢えて湯切りするのさ。ラーメンとしての尊厳を破壊してやろう。それでそこに、ええとこれは……卵黄と、卵かけごはん用の醤油と、香味油と、ネギと、七味唐辛子を混ぜたタレをぶっかけて和えればそれっぽくなるんじゃないかしら。ウン。なんかそんな気がしてきたぞ。ひょっとしたらとろみが足りないかもしれない。この舌にまとわりつくとろみはなんだろう。油が多いだけ?白身も少し入れたほうがいいのかな。まあやりませんけども。でもいつか東京油組総本店油そばたまごタレ付がないとヤバいって状況がやって来るかもしれないじゃないですか。そういう場合に備えて、代わりになりそうなものを予め考えておくのは、実にいいことだ。

 

再走してどうぞ

1杯目はかやくを入れ忘れた。2杯目は特製液体だれをフタの上で温めておくのを忘れた。3杯目の正直イクゾーデッデッデデデデ(カーン)