父なる互換インクカートリッジと母なるコロコロテープについての覚書|スケールがデカい人間になりたいので手始めにスケールがデカい記事を書きます
好きな四字熟語
各社共通
化学反応と雑菌の繁殖にさえ注意すればヘーキヘーキ
コロコロの詰替用テープとか、フローリングワイパーのシートとか、掃除機の紙パックとか。100均で売ってるあの手の製品は基本的に「各社共通サイズ」である。あれすき。各社ってどこ社やねんって思わないこともないけど、まあそんな細かいことはいいじゃないですか。各社共通。本来敵対関係にある複数の陣営が共通の利害のために一致団結するアレを感じるね。まあ実際には謎の第三勢力が本来敵対関係にある複数の陣営の間をチョロチョロして自分たちを中心とする消極的協力関係を強引に結ばせようとするアレなんですけど。ヒーローものやスポーツ漫画じゃあるまいし、現実において本来敵対関係にある陣営はそうホイホイ手を組まないわな。シャンプーやハンドソープの容器には「詰め替える際は必ず同社同製品の詰め替え用を使ってください!それ以外の商品を入れるとうまく使えない場合があります!」って書いてあるじゃないですか。実際使えないかと言われると別にそんなことはない。洗剤類はやめといたほうが無難でしょうけど。
キヤノンキユーピーオンキヨー ここテストに出ます
純正を売りたいメーカーからすれば、各社共通サイズ的な商品はやっぱり目の上のたんこぶなのかしら?プリンターにも互換インクカートリッジってあるじゃないですか。純正カートリッジの半額くらいで買えちゃうやつ。昔うちにもキヤノンの家庭用プリンターがあって、そこそこ使ってたから結構な頻度でインクカートリッジを買ってもらってたんですけど、うちの父親はいつも純正を買ってくるんですよ。で、ある日一緒にホームセンターに行ったとき、互換カートリッジってやつめっちゃ安いじゃんこれでいいよって言って、互換カートリッジをレジに持っていったんです。同時に、どうしてうちの親父はこれまでわざわざ高い方を買ってたんだろう、倍も値段が違うのに、って純粋に思ってました。ともあれ、これからは安い方を買ってきてもらえばいいわけだし、気兼ねなくプリンター使えるなってウキウキで帰ったんですね。まあ、認識しなかったんですけど。
今の私があるのは両親と互換インクカートリッジのおかげです
あの時は「安物買いの銭失い」と額に書いて生活しようかと思ったくらい申し訳なかったなあ。いたたまれない気持ちで父親にそのことを伝えたら、「あら残念、じゃあまた今度いつものやつ買ってくる」と言われてそれでしまいだったのがこれまた申し訳なかった。ひょっとすると、父親は最初から分かっていたのかもしれないな。父親は銭を失うことを覚悟の上で敢えて娘に言われるがまま安物を買い、その結果、私は身をもって知り、身をもって納得することとなった……とそこまで父親が考えていたかどうかは知らないが、まあなんだ、子供の頃に安物買いの銭失いを経験しておくのはわりといいことだ。世の中甘い話ばかりではないのだと、ものすごくアレコレ考えさせられたからな。私が親なら、1000円2000円の損で自分の子供にものすごくアレコレ考えさせることができるならむしろ得だなあと思う。
この人が何を言っているのかよくわからんがやたらスケールがデカいということだけわかった
えーと、それで、各社共通という四字熟語が好きって話でしたね。各社共通からは、こう、普遍を感じられるところがいいです。ゆったり広々とした普遍を感じられるところが。いうなればそう、『海』と呼ばれるところの海、『草原』と呼ばれるところの草原のような、広々とした普遍を感じませんか。「太平洋」と呼ばれるところの海と、『海』と呼ばれるところの海じゃあ、広々の度合いがまるで違うでしょう。あらゆる特殊から解放された海が、『海』の中には含まれているんですよ。同様に、各社共通サイズのコロコロテープには、あらゆる特殊から、あらゆるメーカーから解放されたコロコロテープが含まれているわけです。各社共通サイズのコロコロテープは、「各社共通サイズのコロコロテープ」であると同時に『コロコロテープ』でもあるのです。あー普遍いいぞこれ普遍。