珈琲三杯|思索のための思索

限界フリーターが毎日の思索を書き綴る。手帖の代わり、或いはゴミ箱。

辛そうで辛くない少し辛い絶望についての覚書|既に忙しすぎて吐きそうなんじゃが

(無言の腹パン)

先日大いに絶望するような出来事があり、危うくNo.98 絶望皇ホープレスかさもなくば絶望神アンチホープになるところでしたが、よくよく考えてみると絶えたり絶たれたり絶やしたり絶やされたりするほどの望みを元々持ち合わせていなかったということで事なきを得ました。フゥ、危なかった。望みを持っていたら危なかった。絶えて困るものは最初から持ち合わせない、これ、私のポリシー。こんな風に「絶えると困るから望みは持たない主義なんだ」なんて言うと、どこからともなくやって来た主人公っぽい感じの人が「そんな悲しいこと言うなよ!」って諭してくると思うんですが、そういう心理攻撃には物理で対抗しましょう。さしもの主人公っぽい人もいきなりグーで殴られたら面食らうと思います。主人公っぽい人のキラキラした正論には無言でパンチするのが一番効くと思います。主人公っぽい人の口から出る正論が常に受け入れられると思ったら大間違いだということを分からせてやりましょう。ペンは剣よりも強し、拳はペンよりも強しです。

 

なんの話だっけ

漫画やアニメで主人公が絶望して闇堕ちするシナリオちょっと興奮するって話

 

ハグロモビックリレムハニドビックリゼツボウモドキ

数日が経過した今改めて思い返してみると、自分は一体何に対してあれほど衝撃を受けていたのかサッパリ分からぬし、所詮は小型電化製品に最初から付属している動作確認用電池程度の絶望でしかなかったというか、絶望お試しサイズっていうか、初回注文限定絶望トライアルキット2週間分っていうか、訳あり絶望1000円ポッキリメール便送料無料っていうか、パッと見お得だけどいざ実物を手に入れてみると「まあこんなもんか」となるような、その程度のものでしかなかったのだ。で、これらの絶望も後になってよくよく検討してみると、実は絶望そのものではなく、なんというか、絶望モドキに過ぎなかったのだ。なぜなら、先程も述べたとおり、絶えたり絶たれたり絶やしたり絶やされたりするほどの望みを元々持ち合わせていなかったからである。

 

そうだそうだ~

「元々持ち合わせていなかった」について。私がそう言ってるんだから、そう。本人がそう言い張っているんなら、そうなんだろう。周りの人間からすれば、明確な証拠でも残っていない限り本人が主張することを信じるしかない。本人が元々持ち合わせていなかったって言ってるんだから、まあ、そういうことにしておきましょうよ。もしかすると全然そんなことはなくて、つい先日までずっとずっと大事に持ち合わせてきたものであるにも関わらず、それが自分の元から去っていったショックのあまり、「元々持ち合わせていなかった」なんて譫言をほざいているだけかもしれないけれど、本人が元々持ち合わせていなかったって言ってるんだから、信じてあげましょうよ。

 

望みの「実物」って何……?

望みってやつは、既に実物が手元になくても返品返金OKなところがお財布に、いや、人間に優しくてすごいと思う。これはなかなかオンリーワンな性質ですよ。たとえ10年来20年来持ち合わせていた望みであろうとも、ある日それが絶えたり絶たれたり絶やしたり絶やされたりした衝撃のために、 既に手元にない望みを返品して・・・・・・・・・・・・・・ 、「望みなんて元々持ち合わせていなかった」と言い張り、その分の代金をまるっと返金してもらうことだって、やろうと思えば可能なんだからな。この「代金」というのはもちろん比喩でありリアルマネーではない。人は何かをなくしたときに、「別に大したものじゃないし」とか「安物だったしまあいっか」とか「買い換えるいい機会になった」とかなんとか言って自分を慰めようとすることがあるでしょう?その慰め・・ が、すなわち「代金」ってこと。一方、10年20年愛用していた財布を紛失した衝撃のために、既に手元にない財布を返品して、「財布なんて元々持ち合わせていなかった」と言い張り、財布に支払った代金を慰め料としてまるっと返金してもらうなんて、そうそう出来るもんじゃあない。

 

もう気絶しそう

私本人が絶えたり絶たれたり絶やしたり絶やされたりするほどの望みを元々持ち合わせていなかったと繰り返し言い張っているので、読者諸賢には是非とも「ああ、こいつは絶えたり絶たれたり絶やしたり絶やされたりするほどの望みを元々持ち合わせていなかったんだなあ」と思っていただきたいところであるが、私はこれについて提示できる明確な証拠がなにもないので、皆様の判断にお任せすることにする。今となってはあの絶望モドキも里帰りして、もうじき年越し蕎麦を食い、雑煮を啜るんでしょう。そのまま餅を詰まらせてお陀仏してくれることを祈るばかりです。私はこれからのクソ忙しい数日間を想像しては再び新たな絶望と……いや、絶望モドキとご対面することになるわけだ。いやだってほら、元々労働に望みとかないし。望みがないならそれが絶えたり絶たれたり絶やしたり絶やされたりすることもないですし。存在しない望みは絶えたり絶たれたり絶やしたり絶やされたりしないんです。だからいくら忙しくても絶望はしませんよ。ええ。はい。頑張ります。

 

 

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