出来のいい出来の悪い麻袋、その中身についての覚書|鶏の麻袋を唐揚げにするとウマい
ハハッ
ネズミが車に轢かれて死んでいた。本物のネズミってなんかアレだな、いつ見ても「わりと見たことある気がするしそんなに見たことない気もする」気がするのが不思議だな。写真や動画や絵ではたくさん見たことあるんだけど実際のネズミってそんなに見たことない。どこどこでネズミが出たという話はたくさん聞いたことがあるがネズミが出た場面にはそんなに出くわしたことない。でも造形が似ているハムスターなら実際のものをわりと見たことあるから感覚としてはわりと見たことある気がする。実際のネズミを見ると「ウワ!ネズミって実在したんだ!」って具合にめちゃんこびっくりする。不思議だな。まあそれはさておき、道端でネズミが死んでいたのだ。轢かれてぺちゃんこになっていた。中身らしきものがほぼ全て横に飛び出ていたが(ぐえー)、外身はわりとそのままの形を保っていた。しかし中身らしきものがほぼ全て横に飛び出ていたために(ぐえー)、ネズミは中身の入っていない麻袋のような様相を呈していた。ぺちゃんこになった外見の一部にはほんのわずかな膨らみがあって、しかしその膨らみには中身が入っていないことが外からでも見て取れた。かつてはここに中身が入ってたんだろなあという膨らみがあった。しかして今、その膨らみは空であった。生き物なんて所詮内臓の詰まった出来のいい麻袋に過ぎないんだなあということを実感したエピソードでした。
仲良くケンカしな
ところでこの出来のいい麻袋、あんまりこの世と相性がいいとは思えない。だってほら、すぐダメになるし。上のネズミがいい例だ。車に轢かれたら、すぐダメになる。轢かれるまでしなくとも、そこらに引っかけたり、ぶつかったり、ちょっと悪いものを吸い込むだけで、そこそこダメになる。ウーン。ぶっちゃけ言うとさ、この世ってのは、この出来のいい麻袋のことがあんまり好きじゃないんだと思う。出来のいい麻袋をひとつでも多くダメにすることに全力を傾けていると思う。出来のいい麻袋がダメにならなくて済むような場所があればいいのいな。いや違うな。出来のいい麻袋がこの世に好かれるようになる方法があればいいのにな。ウーン。
ピッピカチュウ(こんらん)
腕に自信のある(そしてそれは思い上がりである)麻袋職人の手で織られた我々が出来のいい麻袋であることに執着しており、またそれを見た腕に自信のある(そしてそれはまこと完璧である)麻袋の中身職人が「えぇ……まあ見てくれだけはよう出来とるけど通気性と保存性と機能性とその他がダメダメすぎてせっかく俺がこしらえた中身までダメになってまうやん……」ってなってるのが現実、だから一刻も早くこの麻袋から中身を解放してあげよう。最近読んだ本、そういうことでしょ?全然違う?そう。まあそれはどうでもいいです。出来のいいんだか悪いんだか。それまで単に出来のいい麻袋だと思っていたものは、その実出来の悪い出来のいい麻袋だったということですね。さらに悪いことは、その出来の悪い出来のいい麻袋の出来がいいってことですね。ややこしいので短縮すると出来のいい出来の悪い麻袋ということになりますね。めちゃくちゃ精巧に作られた偽ブランド品みたいなものです。めちゃくちゃ粗雑に作られた正規ブランド品とどちらがマシなんでしょうか。
「ぐりとぐら」のミイラを……いやなんでもない
そういえば大昔、たぶん20年近く(!)前に読んだエジプトの本によりますと、それなりの身分の人のミイラを作るときには各臓器を納めておく壺がそれぞれきちんと用意されていたそうです。名前はカノポス壺だったかな?臓器は湿っぽいので取り出さないとミイラがちゃんと乾燥しなくて都合が悪いですからね。あと、それなりの身分の人なので、やっぱ大事にせんといかんのやろな……ひょっとしたらあの世で要るかもしれないし……みたいな……イヤ適当言いました。そのへんはよく覚えてません。ググればすぐに出てくると思うので興味ある人は古代エジプトのミイラ作りで調べてみてください。エライ人の臓器を冒頭のネズミみたいに飛び散らかしておく(ぐえー)のはやっぱり決まり悪いですよね。脳味噌だけは鼻の穴から棒突っ込んでかき回してシェイクみたいにして(ぐえー)取り出してたみたいですけど。まったく生き物の中身ってのはどこもかしこも湿っぽくてヌルヌルブヨブヨしてて血 腥 くて嫌ンなっちゃいますよ。目に見えない中身も含めてね。
「ぐりとぐら」をカステラにするわけではない
生き物の話をしていたら唐揚げ食べたくなってきちゃったな
唐揚げ食べるぞー(^o^)