珈琲三杯|思索のための思索

限界フリーターが毎日の思索を書き綴る。手帖の代わり、或いはゴミ箱。

「好きなおやつ」についての覚書|こんなにたくさん私のことばかり

今週のお題「好きなおやつ」

好きなおやつ:野良猫との出会い

通勤中に野良猫を見つけた時のおやつは格別だが、今現在読んでいる本に以前読んだことのある本の引用があった時のおやつも捨てがたい。うちの近所ではそこかしこで野良猫が散らかっているので、道を歩けば猫に当たる……猫も歩けば人に当たる感じである。暗闇でもぞもぞしている毛玉を見かけておやつ。これはいいおやつ。犬は何かを考えて生きてそうだが、猫はあんまり考えてなさそうなところが良い。まあ猫には猫なりの悩みがあるのだろう。掛け持ち先のコンビニの駐車場に時々黒猫がやってきて、その度におやつ。びっくりするくらいの美猫だが、警戒心がメチャクチャ強く、少しでも近づこうものならドスの効いた声で「フシャーッ」と鳴く。猫って本当に「フシャーッ」って言うんだな。美形で、気が強くて……ああでも奴の前にちくわを転がしたら即落ちした。女騎士みたいな奴だ。ええとそれであとは……そう、今現在読んでいる本に以前読んだことのある本の引用があった時のおやつだったね。プラトンはあちこちで引用されているから、場合によってはその日メシを食う回数よりもおやつの回数の方が多い。好きなおやつは曲がり角の猫と、不意打ちの引用。人生に必要なのは規則正しいメシよりもイレギュラーなおやつだ。多分10日くらい前の記事と真逆のことを言ってる。とにかく、人生には、思いがけない気づきと喜びが必要なのだ。

ってこれ「好きなおやっ」やないか~い!

 

好きなおやつ:背が高い眼鏡

記事中で「私も昔は大層オタクであったが今は決してオタクではない(威圧)」という文章を書いた回数と同じくらい、「この推しがすごい!」という旨の記事を書いている。オタク卒業出来てないやん。折角久々に今週のお題に手を出したことだし、ここらでいっちょ好きなおやつを思いつくだけ書き出してみようと思う。『遊戯王』シリーズより海馬瀬人丸藤亮、Ⅴ(クリストファー・アークライト)。『テニスの王子様』より滝萩之介、木更津亮&淳、日吉若、伊武深司。『ジョジョの奇妙な冒険』よりイルーゾォ。『犬夜叉』より殺生丸。『ハリガネサービス』より朧幽哉。『Fate』シリーズより言峰綺礼ファントム・オブ・ジ・オペラアスクレピオス、ヴラド三世(Apo/狂)、巌窟王、アントニオ・サリエリ。『サウスパーク』よりクレイグ・タッカー、マイケル。あとはマイナーな作品にも色々いるが、まあそれはよかろう。一部を除けば、大体「中性的な美人」「闇属性が似合う美形」に分けられると思う。以上が私の好きなおやつ。複数形だから好きなおやつら。エー……うん?現実?では?私は予てより自分が関係するところの(関係しなくてもだけど)色恋沙汰に全く興味が無いと述べてきたのだが、決して現実に「好きなタイプ」が無いわけではないのだ。だがそれが色恋沙汰という話になると鼻を噛んだ後のティッシュくらい興味が無くなるというだけのことで。現実だと背が高くてメガネを掛けていて口数が少なくてそんなにイケメンではない(重要)のがわりかしタイプである。以前、私の「好き」はどこまで行っても偶像崇拝の域を抜けられないので、現実にどんなに好みの人間がいても結局「そいつの大ファン」でしかない、ということを前店長に熱弁したがあんまり理解してもらえなかった。芸能人はさておき、身近な人間に対する「好き」ならば「付き合いたい」と思うのが普通なのか?そういう気持ちが微塵もなくて、ただ純粋に「あなたのファンです」じゃいかんのか?ハァ~、転勤したおやつ(185cmくらいの眼鏡)戻って来ねえかな。2、3日拝ませてくれたらまた転勤していいからさ。

ってこれ「好きなあやつ」やないか~い!

 

好きなおやつ:世界に2人

1つか2つ年上の従兄が最近入籍をした。らしい。めでたい。祖母は曾孫はまだかとそればかり言っている。らしい。「らしい」というのは、何年も親戚の集まりに出ていないので、たまにやって来る親から聞いた情報だからだ。大学生の頃までは良かった。ちゃんと大学生をしていたし、まあここだけの話、親戚の大学生連中の中で1番偏差値が高いところに通っていたし。今はだめだ。親戚の同世代連中の中で1番ド底辺を歩いている。親は何から何まで私がやりたいようにさせてくれたというのに、なんかこう恩を仇どころの騒ぎではなく、例えるなら、命の恩人に「後日お礼を振り込むから口座番号を教えてくれ」と言って口座番号を聞き出しその口座から全額を不正に引き出した挙句その金で買った車で恩人を轢くくらい酷い。そして前述からも分かる通り私には結婚の見込みが1ミリも無いので、そういう喜びを与えてやることも出来ない。なんだかんだで物は贈り尽くしたと思う。幸いにも親とはまだ仲良しである。これは恩を受けた側が言うセリフじゃないが、私の身に喜ばしいことが起こるのが1番喜ばしいんだと思う。ところがぎっちょん親のことは好きだが自分のことが嫌いすぎて全く前に進まない。私が好きな親に私が嫌いな私をぶつけるのは余りにも失礼では?私は一体何を目指せば良いのだろうか?私は一体何になれば良いのだろうか?私が神になったら親は喜ぶかな?その前にホトケになりそうだな。

ってこれ「好きなおや」やないか~い!

 

好きなおやつ:私の存在が希薄であること

身体に軽微な不調が出るたびに「葬式されたくないなあ」とか考える。法さえ許すならばその辺で芋と一緒に燃やして適当なところに埋めて土を盛ってお子様ランチの旗でも立てておいてほしい。動かなくなった私の肉をどうするかで誰かの手や金を煩わせるのも嫌だが、「はてあいつは生きている間どんな人間だったかな」と思い返されることはもっと嫌だ。あいつは特にどんなものでもなかった、ただ歩いたり座ったり喋ったりするだけの人間だったと言ってくれたならそれで十分だ。思い出される側に立つにはプレッシャーがデカすぎる。私のことを一切思い出すな!読経の代わりに墓石に刻むライムをくれてやって、焼香の代わりに焼肉でもやってろ!私の棺に腰掛けてソシャゲをやれ!通夜ぶるまいで夜通し騒げ!故人の好きだった食パンでも食ってろ!そのあとゲーセンに行け!コンビニでライフガード買って帰れ!そんなところである。どうせやるなと言ってもやるんだろうし、それならば死んだ私がかつてどこにも存在していなかったかのようなお通夜をやってほしい。それが私の理想のお通夜だ。私の死がただ適当な人同士で集まって適当に飲み食いする口実であってほしい。誰の通夜なんだか分からないままやって来て分からないまま帰ってほしい。葬儀は全員仮病で欠席してほしい。そうすることで私を真に死んだものとしてほしい。私をもう一度死なせてやってほしい。私の死を希釈してほしい。

ってこれ「好きなおつや」やないか~い!

 

 

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