珈琲三杯|思索のための思索

限界フリーターが毎日の思索を書き綴る。手帖の代わり、或いはゴミ箱。

限界フリーターの楽しい食パン建築 #8 ~対立構造の恐ろしさを知る秋の味覚ブレッド~|ウマイものとウマイものを掛け合わせてマズイものが出来たときの悲しさったらない これが7度目の正直

サアオイシイ……アレ?

「限界フリーターの楽しい食パン建築」シリーズ記念すべき第1回の記事で「ソフトな食感に作られがちなコーヒーパンを敢えてハードパン用の配合で作ることでもちもち原理主義の威光を世に知らしめると共にふかふか至上主義の連中に一泡吹かせる」なんてことを言っていましたが、この度ふかふか至上主義派との和解に向けた歩み寄りの第一歩として、ホームベーカリーのふわふわモードで食パンを作ってみようと思います。これまではずっとフランスパンモードで作ってましたし、フランスパンモード以外使う気はさらさらありませんでした。にも関わらずどうして急にふわふわモードで作るなんて言い出したかというと、まとめるのがなかなか難しいのですが、おいしい干し芋フランス食パンを作ろうとして6連敗したからです。

 

サアオイシイホシイモフランス……アレ?

何をそんな6連敗もしてるんだって話ですが、そんなのこっちが聞きたいくらいです。干し芋の糖分を考慮し、上白糖少なめの塩やや多め。出来上がったパンの見た目は申し分なし。しかし実際に食べてみると中の生地が毎回ベチャベチャで、とてもとても食えたものじゃありません。食えるのは耳くらいです。あと干し芋。水の量や粉のバランスを変えてアレコレ試行錯誤してみるものの、どうしてもベチャベチャ生地から逃れることができない。これはひょっとしてフランスパンモードで作っているのが失敗の原因なのでは?発酵時間が短いふわふわモードで作ったらいいのでは?ということで、和解交渉に乗り出す運びとなりました。

 

サアオイシイオータムブレッドヲツクリマショウ

いや、そもそものそもそもとして、干し芋とホームベーカリーって相性よくないんじゃない?と思い、今回は焼き芋にしました。秋なので、栗も買いました。前置きが非常に長くなってしまいましたが、今回作る食パンは「平和への道!芋派と栗派で争うオータムブレッド」にします。これは平和のための争いです。致し方ない争いなのです。第三勢力として南瓜派も投入しようかと思いましたが、電子レンジが無いので諦めました。以下オータムブレッドのコンセプトです。

 

●きのこたけのこ戦争というきのこ派たけのこ派のどちらかが滅び去るまで続くであろう醜い争いを尻目にこちらはあくまで平和のための戦いであり両者納得のいく和解というものを初めから目標に掲げることで奴らとの格の違いをアピールしつつきのこ派を倒す

●当事者である芋と栗には戦うつもりなんかこれっぽっちもないのに人間からナニナニ派とか勝手に派閥扱いされて勝手に対立構造に組み込まれている姿はこれぞ人間社会~~~って感じでまこと涙を禁じえないのでせめてたけのこ派の勝利を彼らに捧げることで苦しみを和らげてもらう

●一昨年くらいにバイト先で秋限定のアルフォートだかルマンドだかとにかく芋味と栗味のお菓子のファミリーパックを1袋ずつ差し入れしたら悲しくなるくらい長々と売れ残っていたのでほとんど自分で食べたしナウなヤングに芋味と栗味のお菓子はウケが悪いんだな……悲しい……

 

前置きが長い!材料ドン!

【材料】

●強力粉

●上白糖

●塩

ドライイースト

●水

●レモン汁

●バター

スキムミルク

●焼きいも

●剥き甘栗

【材料ではない】

○GABAチョコレートミルク

 

1.材料を計量します

キッチリ240g!

 

いい加減にタッパーはどうなのよと思い撮影用にダイソーで買いました。なかなかいい感じじゃないですか?普段はスケールに乗せたパンケースに直入れしているので使いません。洗い物が増えるから当然だよなあ?

 

2.具材以外の材料をパンケースに入れます

ウホホーイ

 

3.GABAチョコレートミルクを食べます

あ~~~GABA足りてるGABA

 

4.ふわふわ食パンモードでホームベーカリーのスイッチを入れたら具材の芋と栗をティアトゥピィシィズします

ティアトゥピィシィズしました

 

この撮影用具材入れもダイソーで。軽くて扱いやすくてよし。

 

…………。

 

5.出番がなかった具材カット用ナイフくんをしまいます

ほな、また……

 

6.具入れアラームが鳴ったら芋と栗を入れます

わああああ

 

7.焼けました

最近このへんの過程雑じゃない?

 

8.パンケースから取り出します

はい

 

9.切ります

はい

 

10.食べます

うまい

 

マズくなる要素が一切見当たりませんでしたね。芋と栗の風味はほんのりする程度です。芋羊羹をぶち込んだり砂糖とかバターとかスキムミルクとかをケチらずにもっとたっぷり入れたらおやつパンっぽくなっていいかなと思います。まだ主食の域を出ない。芋と栗は具入れ時の捏ねでほぼほぼ粉砕されてしまうので、やっぱり捏ねが終わってから手で混ぜ込むのがいいんじゃろなあ。ふわふわパンモードだったけど存外にもちもちしていました。本当にふわふわのパンを作りたい人にはちょっと物足りないかもしれない。そこは材料の配合でなんとかするか、おとなしくパナソニックの最上位モデルを買ってください。

 

平和への道!芋派と栗派で争うオータムブレッド

評価:★★★★☆(正直お前ならもっと上を目指せる感があるのは否めない)

強力粉:240g

上白糖:14g

塩:3g

スキムミルク:6g

バター:15g

レモン汁:3ml

水:175ml

焼き芋:40gくらい

甘栗:40gくらい

メモ:干し芋食パン作りに6回失敗する過程で大学芋の素を入れた食パンも作ってました。私が買ったのはパウダータイプだったんですけど、途中で「アレ?これ水と熱加えたら飴状になってまずいんじゃね?パンケースの内側にくっついて焦げるやつじゃね?」となりましたが特にそんなことはなかったです。ちなみに大学芋の素は生地に入れるよりも食パンにかけて食べるほうが圧倒的にウマイです。それ振りかけると当たり前だけどメチャメチャ大学芋の味になるんですよね。具材に芋入れる必要ないやんけ。もう市販の食パンに大学芋の素とマロンペーストを塗って食ったらいいんじゃないかな。そうしよう。もう小麦粉の中で争う必要はないんやなって。小麦粉の上で手を取り合えばいいんやなって。