おいしいチョコレートが無性に食べたい覚書|たまにはポジティブなことをしようと思えた時点で既に十分ポジティブなのだ こうして人は救われていく
世界中の後ろが悉く前だったら私も前向きになれたのになあ
最近調子がいいのでたまにはポジティブなことをしようと思うんですけど手軽に始められるポジティブなことって何がありますかね?そもそもポジティブなことってなんなんですかね?そもそもそもそもポジティブなことの定義ってあるんですかね?そもそもそもそもそもそもポジティブなことって日本語として大丈夫ですか?セーフ?ありがとう。下手に横文字にするからイカンのだ。前向きなこと。前向きなことをする。
なるほど
まえ‐むき〔まへ‐〕【前向き】1 正面に向くこと。前方に向くこと。まむき。「前向きに座る」⇔後ろ向き
2 物事に対する姿勢が積極的、建設的であること。前向きに考える」⇔後ろ向き。
なるほど(追いなるほど)
ここに書くことが思いつかない 私は本当に駄目な人間だ
前向きなことの定義。とりあえず2つ考えた。1つは「それをやる→前向きになれる」というもの。もう1つは「あらかじめ前向きなナニカがあって→それをやる」というもの。なんじゃそりゃ。前者は普通ですわな。行動した結果として何かしらの感情を得るのは普通のことだ。例えば「散歩をする→前向きになれる」みたいな。ウンウン普通ですね。じゃあ後者は?「あらかじめ前向きに存在するナニカ」は一体何者なの?この前提存在は一体何なのだろう。
禁断の果実くらいですよねそんなの
そもそも世の中に、人間によって実行される前から前向きなものって何がありますか?チョコレートとか?いやチョコレートはそれ自体じゃ前向きでも後ろ向きでもないだろう。ただの茶色くて甘くてカロリーが高くて高温で溶ける塊でしかない。人間が食べて初めて、前向きなものになるのじゃ。結局のところ「チョコレートを食べる→前向きになれる」であり、「まず前向きなチョコレートがあって→それを食べる」というのはなんかおかしい。前向きなチョコレートって何?見た目が可愛いチョコレートとか?それも所詮「人がチョコレートの外観を見る→前向きになれる」という過程を一度挟むのであって……「あらかじめ前向きに存在するナニカ」なんて、存在しない!?
天地創造
ここから導かれる結論はひとつ。人間には、ただの存在に何かしらの前向きを見出す機能が備わっている。ただの茶色くて甘くてカロリーが高くて高温で溶ける塊に、前向きを見出したのは人間だ。どのようにして?――口に入れて。口に入れて、おいしくて、なんだかこう、うまく説明できないけどハッピーで……ええとそれから、疲れているときにひとつ口に入れると疲れがいくらかマシになる気がして、もうひとふんばりするぞいって気分になって、ひとつ口に入れたらもうひとつ欲しくなって、自宅の冷蔵庫の中やデスクの引き出しの中にこれがあることが嬉しくて、とにかくとにかく、いいものだ。私はこれを実行した。私はこれを気に入った。私はこれを前向きなものとしよう。
――こうして前向きなチョコレートがあった。