私と1時間後の私についての覚書｜セブンの新作のチーズサラミパンは美味いって話をしてます

既プレイ実況はいいぞ～

夜な夜なゲーム実況動画を見ていたらいつの間にか青春が終わっていた。今度は昼な昼なゲーム実況解説動画を見ているうちに人生が終わっているのだろう。実況動画と実況解説動画は何が違うのか。ざっくり言えば初見プレイか既プレイかの違いである。前者は実況者が試行錯誤したりてんやわんやしている姿(？)が非常に愉快である一方、後者は実況者が既にプレイ済み故にこちらも安心して見られる点が魅力的である。最近は専ら既プレイ動画しか見ていない。ハラハラドキドキするための体力が無いのである。

ネタバレ耐性は人一倍つよい

そのゲームを既にやりこんでいる実況者の動画は、労働明けの疲れた頭と身体にとても優しい。当然といえば当然だが、アイテムを取りこぼしたり、道に迷ったり、誤った選択肢を選んだり、戦闘に苦戦することがまず無いと言っていい。わあ～すごい安心。 結果が既に決まっているということは、私をすごく安心させてくれる。滅多に見ないが、スポーツの試合なんかも結果が決まっているものをダイジェストで視聴しなければ落ち着かない。生中継の緊張感に耐えられない。よく分からないカードは、とりあえず今勝っている方を応援する。逆転されたら、手のひらを返して今勝っている方を応援する。呆れるほど現金だが、もうね、ハラハラドキドキするための体力が無いのである。

聞いてんのか1時間後の私

例えば私が今、猛烈な腹痛に襲われているとしよう。駄目だもう1秒も耐えられない。トイレに行っても解決の兆しが見えない。やっぱりトイレの神様なんていなかったね。しかし、この腹痛は1時間後に綺麗さっぱり消えてなくなるのである。腹痛に喘いでいる今この瞬間の私はいつ終わるとも知れない地獄の苦しみの中にいるわけだが、1時間後の私は「腹痛治った！ウケる！」とピンピンしている。現在の私からすれば腹痛が治まるのは未確定事項であるが、1時間後の私からすれば腹痛が治まるのは確定事項というわけだ。つまりなんというか……この「現在の私」と「1時間後の私」に断絶を感じずにはいられないのだ。「結果が分からない私」と「結果が分かった私」は本当に同一人物なのだろうか。一体何を言っているのか、深く考えてはいけない。感じてほしい。甲にすべきか乙にすべきか死ぬほど悩んでいる私の姿は、結局甲を選んで事なきを得た私から見ればさぞかし滑稽なことだろう。もちろん、死ぬほど悩んで甲を選んだからこそ甲を選んだ私は存在しているわけだけれど……ウン？私は決定論者だったのかしら？

チーズサラミパンか？チーズクロワッサンか？

以前、「自由が多すぎてやりづらい」みたいな記事を書いたような書いてないような気がするようなしないような気がする。選択肢があるというのは、いいことだよね。先が見えなくて、そのために悩んだり苦しんだり、ハラハラドキドキするのは、これぞ人間って感じだよね。しかしね、先程から何度も言っているけれどね、ハラハラドキドキするための体力が無いのである。

私はこの記事を書く前にセブンイレブンに行ってチーズサラミパンを買うかチーズクロワッサンを買うかでバカみたいに悩んだ。結局チーズサラミパンを買って、それがとても美味しくて満足した。あの時店にチーズサラミパンしかなかったら迷いなくチーズサラミパンを買ったし、チーズクロワッサンしかなかったら迷いなくチーズクロワッサンを買っただろう。上手に苦悩出来ない人間に選択肢を提示するのはやめてくれないか！チーズサラミパンを買うかチーズクロワッサンを買うかでバカみたいに悩んだ私と、チーズサラミパンを食べて満足した私は、なんとなく別人だ。