認知されたい欲と突然の告白についての覚書｜みんな！好きだよ！

ここにある記事って生きてる人間に読まれてるんだよな

例えば私が、「ややっ、自分のブログを見返してみたら近頃後ろ向きな記事ばかり書いている、これじゃあんまりだから、たまには前向きな記事でも書いてみるか」と考えたとする。というか考えた。そこで、この「あんまりだ」というのは……自分に対してか？自分のブログに対してか？。自分自身や、自分のブログに向かってはそんなことこれっぽっちも気にならないのだが、来訪者に対して、読者に対して、「あんまりだ」と感ずるのである。誰から言われたわけでもあるまいに。記事のネタを書き付けておくメモ帳アプリには、後ろ向きなアイデアがこれでもかというほど残されていて、私がどれだけ後ろ向きな記事を書きたいかがよーく分かる。それでもやっぱり……ね？ほら、暗いことばっかり書いてると、ちょっとアレかなって……。ウーン、「ちょっとアレ」というのは、一体どこのどいつに向かって「ちょっとアレ」なんだ？以下繰り返し。

城之内大炎上(物理)回は泣けますよ

人の役に立つものを書こうと思って始めた場で自分のことをつらつら書き始めたら崩壊するし、逆に自分のことを書こうと思って始めた場で人の役に立つもの、人を喜ばせるもの、人に受け入れられそうなものを書かねばなどと考え始めたら破滅するのだ。きっと。いや多分。知らんけど。仮にそうだとして、人の役に立ちたい、人を喜ばせたい、人に受け入れられたいという自然な欲求と戦いながら、あくまで自分のことを淡々と書き続けるのがなかなか難しいのである。私だったらそう、「大学中退者のその後(※1)」とか「地方住みフリーターが毎月12万貯金する方法(※2)」とか、「無限に続く単純労働の辛さを緩和する術(※3)」とか、そんなことを書いて読者の興味関心を引こうとするだろう。引きたいのは山々なのだ。ここ10日くらいはずっと、媚びない私と媚びたい私が決闘している。お互いのライフがギリッギリになった辺りで、媚びない私がファイヤー・ボールを引き当てて相手ライフに500のダメージを与えたので勝ちました。プレイヤーに直接ダメージを与えるカードは禁止されているはずでは。

※1　だいたいこんな感じですが

※2　夜勤フルタイムでシフトを限界まで詰めてパンを食べるといいよぉ

※3　こっちが知りたい

なあブログ、お前は私のこと好き？

アクセス数とか読者数とか全然気にしてないですみたいな顔して、コツコツとブログランキングサイトに登録したり、同じ系統の人がより多く集まってそうなグループに参加したり、いつもそうというわけではないが、そういう気分になった時の私はこんなことをしている。大の面倒くさがりの私にここまでさせる「認知されたい欲」はすごいと思う。「承認欲求」という便利な単語は、世間でひとり歩きした末に断崖で足を滑らせて今もなお転落し続けているような気がしてあまり好きではないので、敢えて「認知されたい欲」という不格好なことばで表現しよう。褒めてくれとは言わないし、有名になりたいとも思わないし、不特定多数から薄～く浅～く淡～く認知されればそれで満足なのである。そう、不特定多数。私は不特定多数が好きだ！不特定多数のみんなが好きだ！ただ現状はブログしかやってない。本気で不特定多数から認知されたいと思うならば、TwitterもInstagramもYoutubeも、その他アプリストアで検索して出てくるSNSに片っ端から登録してみるべきだ。けれどそこまでやろうとは思わないし、ブログで得られる範囲の認知で十分……いや、ブログの中でこそ認知されたいのだ。きっと、私はブログという場において、文章を書くことが好きなのだな。