未来への贈り物と過去からの恨み節についての覚書｜給料日が金曜日でクリスマスとか最強じゃんお財布こわれる
メリーおちんぎん
先月の私からクリスマスプレゼントが届いた。約32000円。先月振り込まれていなかった4日分の給料である。何故給与が4日分も不足していたかというと、これは決して店長のせいなどではなく、そもそもの原因は私にあって、私の手があまりにもボロボロであるために出勤システムの機械が私の手を認識せず、やむなく手書きで提出した分の出勤がうっかり反映されていなかったからである。つまるところ、店長のせいである。いやしかし、ウン、一度にたくさんのお金が入るのは嬉しいな。結局受け取る総額は同じだったとしても。先月給与明細を貰って最初に金額欄を見た際、あまりの少なさに「ア゜！？？！」と事務所でクソデカい声を上げてしまったことなんか、もう綺麗さっぱり忘れてしまった。今月良ければ全て良しなのだ。給料日といえば、贅沢が許される日。給料が入ったらやる贅沢は1つしかない。いつもより運賃が30円高いバスに乗って、自宅に最も近いバス停で降りることである。カーッ！このために生きてる！
未来の自分が使い切れない程の富を蓄えられるといいですね
現在の自分が辛くとも、未来の自分が喜んでくれるならそれでいい。そうした考えのもと人生を進めていくと、最終的に喜ぶ自分というのは、ヨボヨボの、目も耳も手足もまともに機能しない、恐らくはもう食って出すだけの存在に成り果てた、ただ死を待つだけの自分なのである。ウーン、私は多分、不摂生のためにそこまでは決して生きられないと思うけれど、まあとにかく、ヨボヨボの私が喜ぶのである。ヨボヨボの私を喜ばすために、先月の私も今月の私も来月の私も頑張っている。そう考えると……待て、それまでの私を全て犠牲にして、未来に生きるヨボヨボの私を喜ばす必要なんてあるのだろうか？きっとヨボヨボの私は、「自分は明日も生きているはずだ」と勝手に思い込んで、昨日の自分から受け取った贈り物を己では開封することなく、「明日の自分」へ送り届けようとするだろう。もう余命幾ばくもなかろうに、明日へ、明日へと。そんなことをしているうちに、そう、過去の全ての自分から送られてきた贈り物を受け取ろうとして(それを更に「明日の自分」へ送ろうとして！)、手を伸ばしながらポックリ死ぬのだ。80年分の贈り物は、受け取られることなくその場で霧散するだろう。人間いつ死ぬか分からないから、しばしばこんな具合に、 いつか使おうと思って 過去の自分が溜め込んできた分が、ほんの一瞬にして吹き飛ぶのである。
私の甘酢あんかけ肉団子返して
現在の自分の先に控えている未来の自分はいつも、自分より以前の自分に期待している。過去の自分はきっと何かしら良いものを持ってきてくれるに違いない。万が一、手ぶらでたすきを渡しに来るようなことがあったなら、もう二度と朝日を拝めない体にしてやる。例えば、今日の私が昨日の私に期待していたのは、スーパーの惣菜の甘酢あんかけ肉団子(めっちゃうまい)を買って明日＝今日まで残しておいて、今日の私はそれを楽しみに帰宅し、帰ったらコーヒーを入れてルンルンでその肉団子を貪ることであった。まあ、昨日の私が全部食っちまったんだが。そんなわけで、今日の私は昨日の私をたいそう恨んでいる。昨日の自分と今日の自分と明日の自分との仲が良好な人は、人生うまくいっている人だと思う。日頃から過去の自分を恨んだり、未来の自分を脅したりといったことばかりしていたら、そりゃ人生うまくいかんわな。前者には後悔という名が、後者には不安という名がついている。
ファミチキください！！！！！！！！！
より多くを蓄えておくことが賢い人生とは限らない。今受け取ったものをそっくりそのまま未来へ譲り渡そうととせず、ある程度は今の自分がきちんと消費するよう努めなくてはならない。未来の未来、ヨボヨボの私は、それまでの人生全ての分を消費しきれるほどの肉体も精神ももはや持ち合わせていないのだから。動けぬ老人に富を現物でどっさり渡して一体何になるというのだろうか。もちろん、仮にヨボヨボの私の面倒を見てくれる人がいるならば、きっとその人が富を有効活用して、私にいいように使ってくれるだろう。なんなら半分、いや8割くらい分け前としてその人に与えてやってもいい。どうせ結婚しないのだから子供も孫もいないのだし。元は赤の他人であっても、未来ある若人が喜んでくれるのならそれが一番だ。それならそれで、別にいいのだ。しかしそうなると……今の私がヒーコラいって働いているのは、未来の私の面倒を見てくれる人が美味しいごはんを食べたり映画を見たり旅行を楽しんだりする、その資金を工面するためということになりはしないか？今の私にとっては赤の他人であるその人のために？ウーン前言撤回、アホくさ。ちょっとファミマで豪遊してくる。
