珈琲三杯|思索のための思索

限界フリーターが毎日の思索を書き綴る。手帖の代わり、或いはゴミ箱。

私の可哀想な神様についての覚書|神様がなんにもしてくれない理由

※いつも以上に頭からっぽにして読んでください

 

人間が本来考えるべきことなんてそんなに無いと思う

現代人には、考えなきゃならないことがちと多すぎる。「思索のための思索」なんて大仰な副題を掲げておいてこんなことを言うのもナンだが、考えることは毒にはなれど薬にはならないと思う。人間の頭の中にはロクでもないものがたっぷり詰まっていて、我々は毎日そのロクでもないものを引き落としたり預けたり、売り払ったり買い占めたり、時には他人のロクでもないものに投資したりしながら、ロクでもないものの運用にその儚い生涯を捧げている。ロクでもないものを少なく持っている人は、それらとにらめっこして電卓叩きながら帳簿をつける時間がより少なく済むが故に、それらを多く持っている人よりも幸いである。また同様に、ロクでもないものを少なく持っている人は、【人間】という悪趣味な投資家の標的になることがそれだけ少ないが故に、それらを多く持っている人よりも遥かに幸いである。

 

神様にてんてこまいさせるのは気分がいい

人間の頭の中にあるロクでもないものとは具体的に何かというと……ええと、ウン……まあ、だいたい全部である。「きっと神様はいちいちこんなこと考えないんだろうなあ」と思えるようなものは、粗方全てである。ところで、私の考えるところの神様は、「ねえねえ神様全知全能なとこ見ーせて」と請われて初めて全知全能を顕すような類ではなく、24時間年中無休全知全能丸出しおじさんくらいの存在なので、今この瞬間も全知全能をやっている。全知全能を強いられているのである。一体何から?常に全能であるからには、常に全てをやって、常に全てを出来なければならない。神様は今まさに「あ」と発音しているその口で、全く同時に「い」「う」「え」「お」と発音することが出来なければならないし、しかもそれは常に出来なければならないことである。神様は今まさにジャンケンに勝ったその右手で、全く同時にあいこになることと負けることが出来なければならないし、それはしかもそれは常にできなければならないことである。それで何が言いたいかというと、私の可哀想な神様、常に全てをやって常に全てを出来なければならない神様の、いち発声器官、いち末端器官が人間で、きっと人間以外にも神様はそういう器官(種族)を銀河系やそれより遠くに沢山持っていて、【人間】はその中でもロクでもないもの群を担当させられた器官(種族)なんじゃあなかろうかと。そうであるならば、今ここで私が「あ」と言ったその瞬間、同時にアメリカで誰かが「い」と言い、イギリスで誰かが「う」と言い、ロシアで誰かが「え」と言い、中国で誰かが「お」と言っていたなら、さしあたりこの義務は果たされるのだから。「きっと神様はいちいちこんなこと考えないんだろうなあ」と我々が考えるところのその内容は、神様が背負っている毎日の義務なのである。神様可哀想。

 

神様は全能なので野球も出来るしサッカーもうまい

私の考えるところの神様は単なる全能ではなく常に全能なので、「神様は今まさに「あ」と発音しているその口で、全く同時に「い」「う」「え」「お」と発音することが出来なければならないし、しかもそれは常に出来なければならないことである」という義務を打ち消すことも 出来る・・・ 。というか、「義務を打ち消すことも出来る」ことも「常に出来なければならないこと」である。これらをひとことで言えばありとあらゆる「やる」と「やらない」を全く同時に「やりつつ」「やらない」ことさえも「やりつつ」「やらない」(以下無限に「やりつつ」「やらない」が続く)が神様に課された義務なのだ。もちろんこれ自体に関しても、「やる」と「やらない」を全く同時に「やりつつ」「やらない」ことさえも以下省略。

 

神様に対して全能の義務を強いることで神様を無力化する不届き者です

私の中の神様が常に全知全能丸出しなのにどうして地球が滅んだりしていないのか?(神様は常に地球を滅ぼしているのでは?)という疑問については、神様が「地球を滅ぼす」と「地球を滅ぼさない」を全く同時に「やりつつ」「やらない」ことを「やりつつ」「やらない」ことを(以下略)からということで手打ちして頂きたい。ウン?その原理でいくと、先ほど挙げた「今まさに「あ」と発音しているその口で、全く同時に「い」「う」「え」「お」と発音すること」も、実質出来ないのではないかね?神様は「全能である」と「全能であることを打ち消す」ことを全く同時に「やりつつ」「やらない」ことを(以下略)?神様は全て出来るが故に何にも出来ないのではないかね?ならば神様の器官たる我々にも何も出来ないのではないかね?

 

人間には「やる」か「やらない」かしかないから楽だね

……といった類のロクでもないものが我々の頭の中にはたっぷり詰まっていて、我々は毎日そのロクでもないものを引き落としたり預けたり、売り払ったり買い占めたり、時には他人のロクでもないものに投資したりしながら、ロクでもないものの運用にその儚い生涯を捧げている。

 

なんだこれ

……というところまで書いて寝落ちしたらしいのだが自分でも何を言っているのかよく分からない。冒頭に「※いつも以上に頭からっぽにして読んでください」って書き足しておこう。

 

 

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