趣味と実益を兼ねた中間管理職についての覚書｜仕事は勝手に増えるものでありわざわざ増やすものではない(戒め)

2度とはなんだったのか

わたし「すいませーん上のフロア寒いので空調2度上げてもらっていいですか」

他スタッフ「はーい」

わたし「(すると冷房28度くらいかなあ)」

～5分後～

わたし「あっつ」

わたし「何度に設定したんやこれ」

わたし「暖房23度(気絶)」

20度上げろとは言ってないだろ！

現状の冷房26度から「2度上げてくれ」と言われて暖房23度にする彼女のクレイジーさに気絶しそうになった。なんかの間違いだろうと思って「すいませんさっき暖房に切り替えました？」と聞いたら「はい！」と言われてまた気絶しそうになった。5月半ばの既に蒸し暑さを感じる時期に暖房23度は死ぬと思います。客が死ななくてよかった。いやはや、人に指示を出すとは難しいことよなあ。指示者の側が「具体的な場所ヨシ、端的な理由ヨシ、具体的な指示ヨシ、これは伝わったな(確信)」と思っていても、結果として「そうはならんやろ」となることがあるのだ。こんな偉そうに言ってる私も実際そういうことやらかすしな。研修期間中、メニューを作ってる時に「冷凍ソースの袋を流水で解凍、乾麺を鍋に入れてください」と言われ、何故か剥き出しの乾麺を流水にさらし冷凍ソースの袋を鍋に入れて「逆！逆！」と大笑いされたことがある。イヤほんと、全然人のこと言えないなこれ。こんなアホが今は夜勤で1番の古株、しかもバイトリーダー(笑)だというのだから驚きである。

重圧は嫌いだけど責任は好きです

自分の中には良くも悪くも学級委員長気質がある。ちなみに良くと悪くの比率を言えば、2：8くらいである。まあ、そう、大体悪いんですね。良い方の部分は何かと言うと、そういうことを任されるのに全然抵抗がないし、むしろ楽しんでやれるクチだということ。悪い方の部分は何かと言うと、学級委員長っぽい才能がまるで無いことである。それって致命的なのでは？リーダーシップもなけりゃカリスマもなく、真面目さもなけりゃ正義感もない。ただ、困った状況は嫌いだが困った状況をなんとかすることは好きだとか、最初は右も左も分からなかった新人の子がどんどん動けるようになっていく姿を見るのが好きだとか、目の前に広がる混沌が次第に落ち着きを取り戻していくさまを眺めるのが好きなだけの、ちと厄介な性癖の持ち主なのだ。近隣店舗の内部事情がかなりヤバいという話をうちの店長から聞いた。ウーン、どうにもウズウズしてしまう。だって混沌がそこにあるんでしょう。混沌が大きければ大きいほど、落ち着かせ甲斐があるってもんだ。1ヶ月くらいそっちの店舗に出張して、その混沌をいじくりまわしてみたいなあ。

何事にもまず試験導入というものがあってだな

今のバイト先でリーダー引き受けてるのは、単にフリーターで勤務時間が多くて都合がいいのと、新人の面倒を見るのが大好きってだけで、それ以上の深い理由はないと思う。若い子はかわいいからね。しょうがないね。日頃特に何かをしようと努めているわけではないのだが、最近になって、絶対にやるまいと努めていることが1つできた。それは、「新しい仕事をむやみに発掘しないこと」である。これは一体どういうことか説明しよう。最近はほら、こんな世の中ですので、とにもかくにも客が少なく、勤務中はかなり暇を持て余している。それで、そういう場合にバリバリ気質の人がやりがちなのは、「新しい仕事を発掘すること」。イヤ、それだけなら全然いいのだ。それだけならリーダーの行動として何も間違っちゃいない。暇を持て余しているときにしかやれないことだってあるだろうから。問題は、「自分が発掘した新しい仕事を労働者全員のルーチンに組み込もうとすること」にある。たまたま誰かが掘っていた地面から化石っぽいものが出てきたからといって、その場にいる全員が化石採掘に強制参加させられるのは堪ったものじゃないだろう。化石採掘自体が問題なのではない。周囲の人間を半ば強制的に化石採掘へ巻き込むことが問題なのである。

仕事には対価が必要なんだ……

仮に同じことを「上司」や「雇用者」から言われるのならば、それは立派な「仕事上の命令」であり、よほどの横暴でもない限りただのバイトに拒否権はなく、ただ粛々と従うのみである。逆に、同じことを「全く対等な立場の一般バイト仲間」から言われたとしたら、当然「めんどうくさいからやだ」で一蹴することも可能なのである。だが、「リーダー」となると……どうだろう。ウーン、リーダーがやろうよって言ってるんだから、やらなきゃいけないよなあ。でも正直めんどうだなあ。ウーン。ウーン。それをやったからといって時給が上がるわけでもなし、やらなかったからといってクビになるわけでもなし。そもそもリーダーは、一体何の権利があって、新しい仕事を俺たち全員のルーチンに組み込もうとしているのだろう？やりたいなら、自分だけやればいいのでは？……こんな具合に、本当はイヤですと言いたいが相手の言い分にイヤを突きつけられそうな箇所が見当たらないので渋々従うような人間が必ず出てくるだろう。そのうち、「あなたの言っていることは尤もですが、 それはそれとして・・・・・・・・ 私はあなたの提案を拒否します」という人間だって出てくるだろう。ここでひとつクソデカ主語を使わせてもらうと、基本的に、大してエラくもない人間から対価もなしに新しい仕事を強制されて喜ぶ人間はいないのである。

うーん

バイト先のリーダーは私含めて3人いるが、近頃そのうちの1人が暴走特急と化している気がして少し危惧している。 暇なのをいいことに新しい仕事を次から次へと発掘してくるし、それをアルバイト全員の業務ルーチンに問答無用でブチ込んでいる。普段はめちゃくちゃいい人なのだが、リーダー気質が過ぎるのも少々考えものよなあ。