珈琲三杯|思索のための思索

限界フリーターが毎日の思索を書き綴る。手帖の代わり、或いはゴミ箱。

パワー・ワードといけないおくすりについての覚書|ちからこそパワー

勢いだけで殴れ! 

ネット民にウケたければパワーワードを駆使しろと古事記にも書いてある。いわゆるパワーワードとは、単に力強い言葉にあらず。うまい説明が思いつかないが、ウーン、一言で言い表すと「勢いがすごい」「むしろ勢いしかすごくない」「言葉の最大瞬間風速」「日本語界のSASUKE」「ゴリ押しで化学反応を起こすな」「そうはならんやろ」的なワードのことである。感じよう。例えば「一億総活躍」などは実に力強い言葉だが、ここで言うところのパワーワードでは決してない。これが「一億総小野妹子とか「一億総すしざんまい」とか「一億総ジバコイルとかになれば、その意味はさておき、パワーワードかもしれない。まあ、なんだ、とにかく、あまり深く考えず黙って素直に殴られておいた方がいいような言葉を指すんだ。

 

アッパーをキメる(ダブルミーニング)

それで、最近、自分で自分を適切にぶん殴れるようなパワーワードを探している。自分の頭の中だけで使用する言葉なのだから、別に外界の人々にウケなくともよい。自分に一発キメたいときに自分の中でのみ使う魔法の言葉で、それは痛々しくてもいいし、恥ずかしくてもいいし、滑稽でもいいし、ファンタジーでもいいし、メルヘンでもいいし、†混沌より来たる漆黒の闇†に支配されていてもいいし、神々の大いなる加護に包まれていてもいい。寝不足と疲労感に襲われモンエナブラックコーヒーをチャンポンしながら労働しているときの「アハハ!アハハ!」となっているあの状態に、一発で入れるようなドギツイ言葉だ。適切とは?このような場合に「座右の銘」「モットー」ではあまりにも弱すぎる。眠気覚ましの一杯と言いつつクリーム砂糖シロップマシマシのコーヒーにカルメ焼きを添えて飲んでいるようなものだ。あんな丁子色の生易しい液体じゃなくて、もっとこう、どこまで覗き込んでも底の見えない、一口飲めば奈落へ引きずり込まれそうな、ぴかぴか光る濡れ羽色の……

 

ふしぎなくすり きかされて

言葉というものが毒にもなれば薬にもなることは、皆々様方その身を以てご存知であろう。そもそも薬とは適量の毒であるし、毒とは過量の薬のことを指すのだが。まあそれは置いといて、はて、しからば言葉は麻薬にもなりうるのか?また一方で、言葉は万能薬にもなりうるのか?人の全てを一瞬でブッ壊したり、反対に人の全てを一瞬でブッ治したりするところのあれらに、言葉はなりうるのか?人が「言葉に救われた」と言うとき、それは果たして強すぎる毒によってであるか?それとも強すぎる薬によってであるか?私には分からない。人は、毒によっても薬によっても救われる。

 

あんまりまやくまやく書いてると広告掲載の申請で即弾かれそうですが広告を載せるつもりは今のところないのでだいじょうぶです

自分の中に、一瞬でなんでもブッ壊してくれるような言葉や、一瞬でなんでもブッ治してくれるような言葉があれば、心強いなあと思う。麻薬としての言葉、万能薬としての言葉、どちらも備わっているのが望ましい。例えるなら、オフィスの引き出しにメガシャキネルノダをどちらも常備しているような具合に。自分が壊れすぎるのも困りものだし、かといって治りすぎるのも考えものなのだ。「多少の使用感はありますが目立つ傷や汚れはなく、状態は比較的良好です」くらいの状態が、人間らしくてよろしい。


まあそれはそれとして

面白いパワーワードあったら教えてください。

 

 

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